無料の在庫管理アプリ・ソフトの選び方|無料プランで見落としがちな制限とは
在庫管理アプリやソフトを無料で始めたい方へ。比較で見るべきポイント、無料プランに隠れた制限、チームで使う前に確かめる試し方をまとめました。
公開日
ノートや共有のExcelでの在庫管理に限界を感じ、無料の在庫管理アプリを探している方は多いはずです。選ぶべきなのは、機能の数がいちばん多いものではありません。チーム全員が参加し、すべての品目を登録し、数か月分の履歴がたまったあとでも無料のまま使い続けられるものです。
この視点は、よくある比較記事では抜け落ちがちです。登録初日は十分に見えた無料プランが、2か月後には合わなくなることもあります。この記事では、無料の在庫管理ソフトを見極めるための基準、契約前に確認したい制限、そして半日でできる試し方を紹介します。
まず「何を管理したいか」を書き出す
ツールを比べる前に、自分たちの在庫の姿を整理しておきましょう。10分ほどで終わり、使わない機能に惑わされずに済みます。
- 何を数えるか。 使えばなくなる消耗品(手袋、ガムテープ、トナー)、貸し出して戻ってくる備品(プロジェクター、電動ドリル)、あるいは販売する商品。
- どこに置いているか。 棚ひとつ、倉庫の複数の棚、社用車、または複数の拠点。
- 誰が触るか。 自分ひとりか、持ち出した人が記録すべきチームか。
- 今どこで困っているか。 気づいたら切れている、最後の1箱を誰が使ったかわからない、数字を信用できず毎回数え直している、など。
「担当は1人、棚はひとつ、品目は数十点」であれば、Excelでもまだ十分かもしれません。複数の人が数量を変える、あるいは在庫が複数の場所にあるなら、全員が同じ最新の数字を見られる仕組みが必要です。
無料の在庫管理ソフトで確認したい基準
有料・無料を問わず、どのツールにも当てはまる確認項目です。料金表に書かれた機能ではなく、自分たちにとって大事な項目に無料プランで「はい」と答えられるかを見てください。
チーム全員が無料で使えるか
在庫管理はチームの仕事です。最後のガムテープを使う人と、発注する人は、たいてい別の人です。無料で使えるのが1人だけなら、共有のはずのツールが個人用に戻ってしまい、結局「持ち出したら教えてください」と声をかけ続けることになります。
品目ごとだけでなく、置き場所ごとに数量を持てるか
「全部で40箱」よりも「倉庫に30箱、車に10箱」のほうが役に立ちます。棚・部屋・車両ごとに数量を記録でき、合計は自動で出る仕組みかを確認しましょう。置き場所の移動も、片方で引いてもう片方で足すのではなく、1回の操作で済むのが理想です。
現場で記録したくなるほど手軽か
数字が正しいのは、変化があったその場で記録されるときだけです。1個持ち出すたびにフォームを開いて入力するようでは、棚の前では誰も記録しません。1個減らす・1個増やす・棚卸で数えた数をそのまま入れる、それぞれが何タップで終わるかを試してください。
なくなる前に知らせてくれるか
在庫が少なくなったときのアラートは、Excelから移る大きな理由のひとつです。品目ごとにしきい値を設定でき、メールやスマートフォンの通知など、ふだん目にする場所に届くかを確認しましょう。わざわざ開きに行く画面にしか出ないのでは、見落とします。
検索せずにスキャンで呼び出せるか
スマートフォンのカメラでバーコードやQRコードを読めれば、長い一覧から探す手間が「かざしてタップ」に変わります。スキャンが無料プランに含まれるか、バーコードのない物に自分でラベルを印刷できるかも見ておきましょう。
データをいつでも持ち出せるか
どのプランでも、いつでも、表計算ソフトで開けるファイルに在庫を書き出せるべきです。やめにくいツールは、選び続けているのではなく、抜け出せないだけかもしれません。
無料プランに隠れがちな制限
無料プランは、いずれ卒業する前提で作られています。提供する側も収益が必要なので、それ自体は自然なことです。問題になるのは、記録をすっかり預けたあとで初めて気づく制限です。よくあるものを表にまとめました。
| 制限 | よくある形 | 困ること |
|---|---|---|
| 品目数の上限 | 登録できるアイテム数に上限がある | 在庫の半分を登録したところで止まり、中途半端にしか使えない |
| 人数の上限 | 無料で使えるのは1〜2人まで | ほかのメンバーが持ち出しを記録できない |
| 置き場所の上限 | 保管場所や拠点がひとつだけ | 社用車や別室、別の事業所を管理できない |
| スキャンが有料 | バーコード・QRの読み取りがオプション | いちばん速い記録方法が有料になる |
| アラートが有料 | 在庫僅少の通知は有料プランのみ | 乗り換える最大の理由が使えない |
| 実質は体験版 | 全機能が使えるのは一定期間だけ | データを入れ終えたころに期限が来る |
| カード登録が必要 | 登録時に支払い情報を求められる | 解約を忘れると請求が発生する |
| 履歴が短い | 直近の変更しか残らない | 前の四半期に「誰がいつ持ち出したか」がわからない |
| 書き出しができない | データがツールの中にしかない | 移行するときにすべて入力し直しになる |
料金ページとプラン比較を読むときは、この表を横に置いてみてください。制限があること自体は問題ではありません。気づかなかった制限が問題なのです。
「無料プラン」と「無料トライアル」は別物
この2つは中身が違いますが、登録画面の言い回しでは区別しにくいことがあります。
無料プランには期限がありません。一部の機能や容量は有料プラン向けでも、無料の範囲はずっと無料です。無料トライアルは一定期間だけすべてを使え、期間が終わると支払うか使えなくなるかを選ぶことになります。
トライアルは、購入を前提に有料プランを試すときには役立ちます。一方、小さなチームが無料の在庫管理ソフトを探しているなら、入り口としては不向きです。準備の手間をかけたうえで、必要性ではなく期限によって判断を迫られるからです。
無料の在庫管理アプリを半日で試す方法
デモ画面だけで判断せず、実際の在庫の一部を入れて1週間使ってみましょう。
- 棚ひとつ、または戸棚ひとつを選ぶ。 品目は10〜30点ほど、よく切れる物を必ず含めます。
- 品目を登録し、2〜3点に在庫僅少のしきい値を設定し、いくつかラベルを印刷します。
- 実際に物を持ち出す人を招待する。 評価担当者だけで試さないことが大切です。
- 1週間、本当の出し入れを記録する。 持ち出し、補充、別の場所への移動まで。
- 結果を確かめる。 数字は合っているか、アラートは届いたか、誰が何を変えたか見えるか、書き出せるか。
声をかけなくてもチームが使い続けていれば、それが答えです。結局また口頭でのやり取りに戻っているなら、機能表がどれほど立派でも、現場で使うには手間がかかりすぎるということです。
Excelや紙のままで十分なケース
ソフトが常に正解とは限りません。次のような場合は、Excelや戸棚に貼った紙の管理表でも十分に回ります。
- 在庫を扱うのが1人だけで、ほかの人は数量を変えない
- 品目が数十点で、置き場所もひとつ
- 棚卸は月1回で、その間のアラートは要らない
- 誰が変えたかではなく、今いくつあるかだけわかればよい
関わる人が増えたり、在庫切れが実際の損失につながったりするようになると、「表では5個」と「棚には2個」のずれが時間とお金を奪い始めます。そこが切り替えどきです。
Tana でできること
Tana はチームで在庫を共有するためのサービスで、試すためではなく使い続けるための無料プランを用意しています。
- カード登録なし、トライアル期限なし。 無料プランに終了日はありません。
- 必要なものは無料プランに含まれています。 アイテム、ストレージ、ロケーション、ラベル、メンバーはすべて無料プランで使えます。
- 置き場所ごとの在庫。 棚・箱・部屋・車両などのストレージごとに数量を記録し、アイテムの合計は自動で計算されます。ストレージ間の移動も1回の操作です。
- ワンタップで記録。 −・+ で持ち出し・補充、= で棚卸の実数をそのまま入力できます。
- バーコード読み取り、在庫アラート、Webhook は全プランで利用可能。 iPhone・iPad のカメラやWebアプリのブラウザカメラで読み取れ、アイテムやストレージ用のQRラベルも印刷できます。アラートはホーム画面、メール、プッシュ通知で届き、Slack チャンネルへの通知も設定できます。
- 誰が何を変えたかの履歴。 無料プランでは30日分の操作履歴を保存し、有料プランでは最長10年分を保存します。
- CSV書き出し。 在庫データを、どの表計算ソフトでも開けるCSVで書き出せます。
Tana は App Store から iPhone・iPad・Mac で使えるほか、どのパソコンでもブラウザから利用でき、Android ではWebアプリを使います。表示言語はメンバーごとに選べます。発注書の作成、会計、POS、自動発注には対応していないため、それらが必要な場合は、その用途向けに作られたツールを検討してください。
よくある質問
無料の在庫管理アプリでおすすめはどれですか?
チーム全員、すべての品目、すべての置き場所を、トライアル期限なしで無料プランのまま管理できるものがおすすめです。上の制限の表で候補を見比べ、いちばん良さそうなものを実際の棚ひとつで1週間試してみてください。
本当に無料の在庫管理ソフトはありますか?結局は体験版ではありませんか?
どちらも存在します。無料プランは期限がなく使い続けられ、無料トライアルは一定期間で終わります。「無料プラン」と書かれているか、登録時にカード情報を求められるかを確認しましょう。
無料の在庫管理アプリをチームで使えますか?
無料プランに複数のメンバーが含まれていれば使えます。無料で使えるのを1人に限っているツールもあります。Tana の無料プランにはメンバーが含まれているため、全員が持ち出しを記録できます。
無料の在庫管理アプリでバーコードは読み取れますか?
無料で使えるツールもあれば、有料オプションのツールもあります。Tana では、バーコードとQRコードの読み取りを無料プランを含む全プランで利用できます。
無料プランと有料プランでは何が違いますか?
ツールによって異なります。Tana の場合、アイテム、ストレージ、ロケーション、ラベル、メンバー、スキャン、アラートは無料プランに含まれます。わかりやすい違いのひとつは操作履歴の保存期間で、無料プランは30日分、有料プランは最長10年分です。