発注点の決め方:アイテムをいつ発注すべきか

発注点の計算式と具体例、適正在庫・安全在庫との違い、しきい値の決め方と見直し方をまとめました。

発注点とは、「いま発注する」タイミングを示す在庫量のことです。次の納品が在庫が尽きる前に届くように設定します。正しく設定されていれば、アイテムはその数字に達するまで静かに在庫として存在し、達した時点で次の発注にそのまま入ります。誰かが覚えておく必要はありません。

これは定期的に発注するあらゆる在庫に当てはまります。包材、清掃用品、備品の部品、オフィス用品などです。以下では、発注点の計算式、具体的な計算例、発注点と適正在庫・安全在庫との関係、そして数値の決め方と見直し方を順に説明します。

発注点の計算式

発注点は二つの要素でできています。次の納品を待つ間に使う量と、納品が遅れたり忙しい時期が来たりしたときのための安全在庫です。

発注点 = (消費量 × 発注リードタイム) + 安全在庫

  • 消費量:そのアイテムを1日または1週間でどれくらい使うか。
  • 発注リードタイム:発注してから在庫が手元に届くまでにかかる時間。
  • 安全在庫:納品の遅れや、普段より忙しい時期のための余裕分。

統計的な分析は不要です。直近数週間のおおよその数字で十分で、実際の動きを見ながら調整していきます。

簡単な計算例

たとえば、チームが包材を1週間に2箱使い、仕入先の納品に5日かかるとします。

待っている間の消費量:2箱 ÷ 7日 × 5日 ≈ 1.4、切り上げて2箱。納品が遅れた場合に備えて安全在庫を1箱追加します。

発注点 = 2 + 1 = 3箱。 在庫が3箱まで減ったら発注します。二つの数字を足しただけのシンプルな計算です。

適正在庫・発注点・最低在庫量の関係

この三つの言葉は、よく混同されます。それぞれが答える問いは次のとおりです。

用語 答える問い 上の例での値
発注点 次の発注はいつするか 3箱
適正在庫(定数) 補充後、棚にどれだけあるべきか 例:10箱。発注量は適正在庫から残数を引いた分
最低在庫量 絶対に下回りたくない下限はどこか 多くの場合、安全在庫そのもの。例:1箱

多くのチームは「発注点」と「最低在庫量」を同じ数字として扱っていますが、全員が同じ意味で使っているなら問題ありません。役に立つ区別は、最低在庫量が下限であり、発注点はその少し上に意図的に設定されているため、下限に達する前に発注する時間が確保できるという点です。

適正在庫を書き込んだ発注リストを作る

リストの作り方は単純です。発注するアイテムごとに1行、上で説明した数字を並べます。

  • アイテム名と数える単位(箱、ケース、袋など)
  • 消費量、発注リードタイム、安全在庫
  • 発注点と適正在庫
  • 保管場所

まずは、欠品すると困るアイテムや、発注頻度が高いアイテムから始めましょう。ほとんど使わない部品の棚は、きちんと数値化しなくてもかまいません。

しきい値の決め方と見直し方

最初の数字は、忙しい週ではなく通常の週を基準に決め、その後の様子を見ます。

  • 予定より早く発注が必要になっている場合、消費量が増えたかリードタイムが伸びています。発注点を上げましょう。
  • 次の納品が来てもまだ在庫が多く残っている場合、数字が大きすぎます。下げましょう。
  • 仕入先のリードタイムが変わったとき、季節やキャンペーンで消費量が変わったとき、欠品が起きたときは見直しましょう。

しきい値は一度決めたら固定するものではなく、年に数回調整していく設定として扱いましょう。

シンプルな方法で十分な場合

発注するアイテムが少数で、発注はいつも同じ人が担当し、その人がすでに「そろそろ少ない」という感覚を持っているなら、頭の中で判断する発注点でも問題ありません。書き出す価値が出てくるのは、発注担当者が複数になったとき、あるアイテムで一度困った経験があるとき、あるいは聞き回らずに他の人が発注できるようにしたいときです。

Tanaでできること

Tanaはチームで使う在庫管理アプリで、「いつ発注すべきかを知らせる」部分を担います。

アイテムごとにアラート閾値(あなたの発注点)を設定できます。個別に設定していないアイテムには、チーム全体のデフォルト値も使えます。在庫がこの値に達すると、どのプランでもホーム画面・メール・プッシュ通知で知らせ、Slackのチャンネルに投稿することもできます。「残りわずかなものだけ」を表示するフィルターもあります。アイテムごとの発注メモには、仕入先や通常の発注量、適正在庫を書いておけます。ショップリンクで、オンラインストアを検索することもできます。使用はワンタップで記録でき、誰が何をいつ使ったかという履歴が、消費量を見極めるために必要な情報のほとんどになります。

Tanaは発注点を自動で計算したり、自動で発注したりはしません。しきい値を決めるのはあなたで、Tanaはその値に達したことを知らせます。

よくある質問

発注点の計算式は?

発注点 = (消費量 × 発注リードタイム) + 安全在庫です。1日あたりの消費量に納品までの日数をかけ、遅延や忙しい時期のための余裕分を足します。

発注点と適正在庫の違いは何ですか?

発注点は発注するタイミング、適正在庫は補充後に戻す量です。アイテムが発注点に達したら、適正在庫から棚に残っている分を引いた量を発注します。

最低在庫量は発注点と同じですか?

同じ数字として使われることも多いですが、最低在庫量は絶対に下回りたくない下限、発注点はその少し上に設定して発注する時間を確保するもの、と分けて考えるほうが整理しやすくなります。

発注点が正しいかどうかはどうすればわかりますか?

急ぎの発注が必要になったり、納品前に欠品したりしているなら、発注点を上げましょう。次の納品が来てもまだ在庫が多いなら、下げましょう。リードタイムや消費量が変わったときは、その都度見直してください。

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